ラグビーワールドカップや世界陸上が、とても熱いです。
私もよく仕事後に毎晩TVを見ています。
きれいに引き締まった筋肉で、美しく走る選手達が世界一を目指し競い合っている姿に引き込まれます。
それに加えて、私はこの大会までに頑張ってトレーニングしてきた選手やコーチに感動します。
そこで今回は、トレーニングに目を向けてみましょう。
まず、あなたは「クタクタになるまでトレーニングをすれば、必ず成果が上がるはずだ」と思い込んではいませんか?
そう思っていたら、なかなか結果が現れていないのではありませんか?
残念ながら、これは間違った考え方です。
肝心なのは、「目的に合わせて成果が上がるようにトレーニングする」こと。
決してクタクタになるまでトレーニングをすることではありません。
トレーニングとは、体について言えば、体のどこかに反応を起こさせて、体の組織を変えていくことです。
例えば、筋力が強くなるというのは、筋肉が太くなることです。
それは、筋肉細胞が大きくなることです。
そのためには、細胞に何らかの物質的な変化を起こさせることが必要です。
しかし、その変化が一時的なものであれば、結局は変わりません。
変化を持続的にしなければ、意味はないのです。
では、どうすればよいのでしょうか?
バスケットボールのような部活動で、試合にレギュラーメンバーとして出場したとします。
体育館のコートを30分間走り回った後、ふくらはぎの筋肉は疲れきります。
翌日、筋肉痛になります。
このように、体を働かせるという刺激を加えると、働いた筋肉組織の細胞の物質が変化します。
そして、その刺激が終わると、消耗した物質が回復して元通りになります。
これは一時的な体の変化です。
さらに筋肉痛なのに無理して頑張ると、痛みを超えます。
体をさらに強く働かせると、組織の細胞の物質の消耗は激しく、回復にも時間がかかります。
ある一定の強さ以上に体を働かせると、回復の際に、回復の過剰が起こります。
これを「超回復」と言います。

風邪を引いた次の日は、あなたは風邪を引く前よりも元気になりませんか?
これは、その組織の細胞が多くなった、つまり、組織が変化したということです。
このことから、トレーニングの効果を上げるために必要なことは、第一に「日常生活で働かせている以上に体を働かせる」ことであると分かります。
これをオーバーロード(過負荷)の原理と言います。
ところが、この超回復は一時的なもので、多くなった物質もそのうちには元の水準に戻ります。
ですから、変化を持続させるためには、超回復した分が元に戻る前に、次の働きかけをしなければなりません。
したがって、「繰り返しトレーニングを行う」ことが第二に大切なことになります。
このように、オーバーロードでトレーニングを繰り返すうちに、ある程度は効果が上がってきます。
そうすると、初めはオーバーロードであったことが、筋力がつくことで、オーバーロードでなくなります。
そこで、いつも超回復が生じるくらいのオーバーロードでトレーニングをすることが必要になります。
すなわち、「少しずつ程度を高める」ことが第三の原理となります。
ところで、オーバーロードとなるのはどの程度か、超回復が元に戻る時間はどれくらいかといった事情は、1人ひとり異なります。
よって第四の原理は「1人ひとりの条件を考える」ことです。
そして、第五には、自分が今、何をトレーニングしようとしているのか、トレーニングの効果は上がっているのかどうかを、各人が「意識的に考えてチェックする」ことが大切になります。
効果が確実に積上げられているかどうかは、本人が意識しないことにはわからないからです。
今までのことは、運動のトレーニングについてです。
まったく同じことが頭のトレーニングである勉強にも言えます。
置き換えてみましょう。
第一 学校以外でもたくさん頭を働かせる。
第二 繰り返し練習する。
第三 少しずつ難しい勉強へと進む。
第四 個人個人の力にあった勉強を工夫する。
第五 何を目標としているのかを常に意識する。
この原理原則を取り入れて学習することで、より一層効果的な成果を得ることができますよ。